＜ダルビッシュ＞パドレス移籍合意…専属捕手カラティニと２対５の大型トレード

　年の瀬にビッグニュースが全米を駆け巡った。ダルビッシュが、パドレスに移籍することで大筋合意したことが判明。米主要メディアが続々と交渉成立を報じた。

　２対５の大型トレードとなる見込みだ。カブスからは、ダルビッシュの今季全登板でバッテリーを組んだ“専属捕手”カラティニも移籍。パドレスは、今季７勝の右腕デービースと若手４人を交換要員として放出する。

　２０１８年にドジャースからＦＡとなり、カブスと６年総額１億２６００万ドル（約１３０億円）で契約したダルビッシュだが、トレード拒否権のある１２球団にパドレスは含まれていない。契約上の障壁もなく、身体検査などで問題がなければ正式に発表される運びだ。

　この電撃トレードに、ダルビッシュ本人も反応した。音声配信アプリ「ｓｔａｎｄ．ｆｍ」で「きょう決まってもおかしくないですね。可能性はありますよ」と冷静に状況を説明した。

　カブス加入３年目の今季、右腕は６０試合の短縮シーズンで１２試合に先発し、ナ・リーグ最多の８勝（３敗）、防御率２・０１、９３奪三振の好成績をマーク。日本投手初の最多勝に輝き、サイ・ヤング賞（最優秀投手賞）の投票でリーグ２位に入った。それほどの主力投手がトレードの対象となった背景には、新型コロナウイルスによる球団の経営悪化がある。

　カブスは職員らのリストラ計画が明らかになるなど状況が厳しく、経営再建に乗り出す時期を迎えていた。対照的に、若手の多いパドレスは年俸が抑えられており、戦力強化を図るには絶好のタイミングだった。

　２７日にはレイズのエースで１８年のサイ・ヤング賞左腕スネルを獲得しており、一気に左右エースの補強に成功した形だ。ここ２年で計３９本塁打を記録する２１歳の遊撃手、タティスら攻撃陣は若手の台頭がめざましく、ダルビッシュも「イケイケで強いイメージ」とチームの印象を口にする。

　パドレスのＡＪ・プレラーＧＭは、１２年にダルビッシュが日本ハムからレンジャーズに移籍した当時もＧＭ補佐として獲得に尽力した人物。今季２位で１４年ぶりにプレーオフに進出した躍進著しいチームは、球団初のワールドシリーズ制覇へ、日本の右腕に白羽の矢を立てた。

12/30(水) 5:00 サンスポ
https://news.yahoo.co.jp/articles/623972de4d837d160eb9b70043ac2d32b3481933